2016年9月13日火曜日

『ブルータルデスメタルガイドブック』を出版します!


『ブルータルデスメタルガイドブック』という本が出ます。著者はRNR Toursの脇田涼平さん。

「ブルータルデスメタル」は「デスメタル」というジャンルの中でも最も激しいと言われるサブジャンルです。

デスメタルでさえ、音楽全般の中では激しいジャンルな訳で、その中でも最も激しいという事は、事実上、「世界一激しい音楽」と言えると思います。そしてそれが副題です。

936枚のディスクレビュー・472バンド紹介!!
デスメタルの中で最も凶暴!!
変拍子・テンポチェンジ・ポリリズム駆使した難解なリズム!!
重低音から一回転して高周波数に達するヴォーカル!!
オリンピックやサーカス並のテクニック合戦!!
工事現場の様な高速ブラストビート!!

チラシにもある通り、究極の音楽として知られるブルータルデスメタル。その成り立ちから、重要バンドの経歴、900枚を超えるディスクガイドなどによって、多角的にこのジャンルを説明しています。936枚、472バンドというのは並大抵の数ではありません。


このジャンルはバンド数が無限にいるので、全てを網羅したとまでは言えませんが、Last.fm2桁、3桁レベルのバンドも相当収録しています。本書からランダムにピックアップしてみると、例えばBrutoreとかKrylithsic、DesvirginizagoreとかEndocranial、Ecchymosisなどは普通に余裕で載ってます。基本的なバンドはほぼ全て紹介した上で、時間とページが許す限り限界までマニアックに掘り下げました。


もちろんこのジャンルのコアとなる大御所バンドはバイオグラフィー付きで詳しく紹介しています。初心者の入門書としての役割も果たしています。

■ブルータルデスメタル生みの親Suffocation
■NYHD とのクロスオーバーを実現した番長格Internal Bleeding
■ハードコアとデスメタルの融合体Dying Fetus
■エジプト神話をコンセプトNile
■最高速度のブラストビートBrodequin
■スラミングデスメタルの生みの親Devourment
■現在の世界のブルータルデスメタルの基本フォーマットDisgorge
■テクニカルデスメタル総元締めDeeds of Flesh
■ケベックから黎明期ブルータルデスを築き上げたCryptopsy
■世界最高速度と言われるイタリアンブルータリティーPutridity
■親子ジャズミュージシャンDefeated Sanity
■ロシアの大地が生み出したAbominable Putridity


またチラシにもある通り、内外のブルータルデスメタル有名人も関わっています。特に日本を代表するデスメタルバンドのDefiledの住田さんが、ニュースクールの伝説Vomit Remnantsの坪井さんにインタビューしたというのは、大きなサプライズではないでしょうか。
■Devourment・Unique Leader・Brodequin・Internal Bleeding・Putrid Pile等世界的大御所 インタビュー
■Devourmentから BABYMETAL まで手がける日本を代表するイラストレーター江川敏弘インタビュー
■日本を代表するブルータルデスメタル・レーベルAmputated Vein Recordsインタビュー
■ JPDM の一時代を築き上げた Vomit Remnantsの坪井景介氏にDefildの住田雄介氏がインタビュー
■日本デスメタル界帝王Defiledの住田雄介氏によるアメリカ各地域のシーン解説
■『デスメタルアフリカ』のハマザキカク氏による世界各国・辺境のシーン解説
他にもこのジャンルに詳しい人なら分かると思いますが、DevourmentやUnique Leaderという重要バンドやレーベルのインタビューも載っています。

そしてカバーイラストをお描きになって頂いた江川敏弘さんのインタビューも載っています。後日発表しますが、ブルータルデスメタルというジャンルで世界的に第一人者と目されるイラストレーターに、まさにブルータルデスメタルの本のカバーを描いて貰った訳で、最高の出来上がりです。

また日本で最もブルータルデスメタルの音源を販売しており、実際に海外の有名なバンドも所属しているAmpuated Vein Recordsの杉本さんにもインタビューしています。

それ以外にも見所は多く、アメリカツアーに何度も遠征に行って、実際に現地に知り合いの多いDefiledの住田さんによる、アメリカの各シーンの分析レポートがあります。

また私ハマザキカクによる、各大陸のブルータルデスメタルシーンの詳細な分析や解説も掲載しています。

さてこの本の本編を書いて下さった脇田涼平さんは、パンクハードコア界ではRNR Toursの主催者として有名です。実は『デスメタルインドネシア』でもインドネシアのパンクハードコアのディスクガイドを書いて貰いました。「なんでそんな脇田さんがブルデス?」と思われる方もいるかもしれませんが、実は相当なブルータルデスメタルマニア。

別の顔では「BDM JAPAN TOUR BOOKINGS」もやっていました。このブログを見ても超マニアックなのが分かると思います。




そしてRNR Toursの本サイトで「2015年 "Brutal Death Metal/Death Metal/Goregrind" TOP 25」という記事に『デスメタルアフリカ』で紹介したVulvodyniaが紹介されていた事が切っ掛けで、この企画が始まりました。


1990年台後半など、ブルータルデスメタル黎明期の音源などについては、私が助言したり情報提供しました。脇田さんはデスコアやメタルコア、Djentなど最新のエキストリーム音楽にも詳しく、私自身は過去のブルータルデスメタルやブラックメタル、グラインドコアなどもそこそこ知っている訳で、お互いのあまり長けていない点も補い合った感じです。


また今までの『世界過激音楽』シリーズでは、アフリカやインドネシアなど、地域に焦点を絞ってやりましたが、今回の『ブルータルデスメタルガイドブック』は、そうした「辺境音楽を面白がる」とか「デスメタルをワールドミュージック的に楽しむ」という雰囲気やノリは一切ありません。奇をてらうことなく、ブルータルデスメタルに真っ正面から挑んでいます。「デスメタルが好き」「ブルータルデスメタルが好き」、そういった普通のデスメタル読者層の皆さんにも、純粋に楽しんで貰える音楽本となっているはずです。


さてこの本が出来上がるのは10月の頭で、書店やネット書店では10月10日頃だと思います。値段は2300円で302ページ。日本初どころか世界初の『ブルータルデスメタルガイドブック』、是非ご期待下さい。



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