2016年9月29日木曜日

『ブルータルデスメタルガイドブック』が完成! 『デスメタルインドネシアンナイト』で先行販売!


『ブルータルデスメタルガイドブック』が完成しました! こんな感じで出来上がってます。カバーはあの江川敏弘さんです。ロゴもやってもらいました。日本出版史上、最も読みにくいロゴではないでしょうか?


真っ正面から見た感じです。非常に格好いいです。珍書っぽさはゼロでストレートにデスメタルという雰囲気。


帯を取ったところ。まるでCDのジャケットの様なイメージ。


カバーを取ったところの表紙。白黒ですが、それでも強烈にカッコ良い。


本扉という一番最初のページ。色調を少し明るくしてますが、迫力があります。


ブルータルデスメタルを理解する上で必要な用語を説明。


まずはブルータルデスメタルが誕生したニューヨークのシーン解説。これは長年、アメリカや世界中でプレイしてきたDefiledの住田雄介さんに解説をお願いしました。ニューヨークだけでなく、フロリダやカリフォルニア、ケベックなど北米のそれぞれのシーンの特徴を詳しく説明しています。現地に知人が多くおり、実際にライブしてきたバンドマンだからこそ分かる事が沢山語られています。


ブルータルデスメタルの生みの親とされるSuffocationが一番最初に紹介されているバンド(実は私自身はSuffocationが生みの親だとまでは言い切れないと思っているが)。


デスメタルにハードコア的なエッセンスを取り入れ、ニュースクールという潮流を生み出し、今のスラミングデスメタルへ橋渡ししたとも言えるInternal Bleedingのインタビュー。貴重な話が満載です。


大御所ばかり取り上げているわけではありません。ニューヨークのページにはEntorturement、Repudilation、Disfigured、Dehumanized、Malignancyなどのマニアックだけど重要バンドも。こういったバンドはディスクレビューという形で紹介。


日本ではあまり存在感がないですが、ミッドウェストの重鎮達を紹介したページ。Broken HopeやFleshgrind、Incestous、Deadenなどです。この辺のバンド達がアメリカンデスメタルに与えた影響力の強さをはっきりと認識している日本人は少ないと見られます。


一時期は最高速のブルータルデスメタルと言われていたテネシーのBrodequinにもインタビュー。ドラマーが体を壊され、今ではパッドでブラストしている事によって、また話題に。


デスメタルの速さではなく、重さで新しい時代を切り開いたテキサスのDevourment。今現在、ブルータルデスメタルは、テクニカル系とスラミング系の二潮流に分かれていますが、後者スラミングデスメタルのパイオニアです。彼らにもインタビュー。


ブルータルデスメタルのレーベルを紹介。


ブルータルデスメタルレーベルとしては、名門中の名門、Unique Leader Recordsへのインタビューに成功。オーナーはDeeds of FleshのErik。


今現在スラミングとともにUnique Leaderスタイルとかカリフォルニアスタイルと呼ばれる潮流を生み出したDisgorge。インドネシアやイタリアなど現在最もブルータルデスメタルが盛んな地域は、ほとんどがこのDisgorgeの直接的な影響を受けていると言っていいでしょう。このジャンルで最も重要なバンドの一つ。


『ブルータルデスメタルガイドブック』は各大陸毎に構成されているのですが、それぞれの大陸でどうやってブルータルデスメタルシーンが形成されたのか、ブラックメタルやグラインドコアとの関係はどうなのかと言った事を、私ハマザキカクが詳しく解説しました。世界史地理オタクの力を発揮してます。


ややマンネリ化しつつあったブルータルデスメタルで、風穴を開けたイタリアのPutridity。来日経験もあり、超爆速ドラムで有名。


いつの間にかデスメタル不毛国から、徐々にデスコア勢からの影響でブルータルデスメタルが盛り上がりつつあるイギリスの紹介。Unfathomable RuinationやScatorgy、Laceration、Ingestedなど凄いのが次から次へと登場。


女でブルータルデスメタルメンバーを紹介するコラム。Cerebral BoreやAbnormalityなど。


ブルータルデスメタルのジャケットを描いているイラストレーター達を紹介。


そして、『ブルータルデスメタルガイドブック』のカバー自体を描き、DevourmentからBABYMETALのアートワークまで手がける江川敏弘さんへのインタビューが載っています。とても参考になる話です。


この後、ロシア東欧が続きます。ロシアはアメリカ、インドネシアの次ぐらいにブルデス大国と目されていますが、特にスラミング系のグルービーで重たいバンドが多いです。Abominable Putridity、Postcoital UlcerationやDisfigurment of Fleshなど。


日本最大のブルータルデスメタルレーベルで、CephalotripsyやVisceral Disgorgeなど世界的にも人気のブルータルデスメタルバンドをリリースしているAmputated Vein Recordsの杉本さんへのインタビュー。リアル店舗の黒屋の写真も載っています。この『ブルータルデスメタルガイドブック』で載っている音源を国内で一番買えるのは当然Amputated Veinですね。


今回の『ブルータルデスメタルガイドブック』は『デスメタルアフリカ』や『デスメタルインドネシア』の様に、辺境や地域という点に焦点を置いていません。なのでヘンテコバンドや、クォリティが低くてもマイナー国出身だからという理由で取り上げたりはしませんでした。しかしそれでもネパールのDying Out FlameやインドのSyphilectomy、ラオスのDisseveredなどは先進国顔負けのハイクォリティなので、当然そういったバンドは紹介しています。アジアの章が意外と、格好いいバンドが多いのです。


『デスメタルインドネシア』の副題は「世界2位のブルータルデスメタル大国」な通り、インドネシアではブルータルデスメタルが盛んです。しかし『デスメタルインドネシア』で網羅的に紹介しているので、こちらの『ブルータルデスメタルガイドブック』では特に重要なJasadやDeath Vomitなどを紹介するのに留めています。より詳しく知りたい方は『デスメタルインドネシア』を買ってみて下さい。


2005年頃、日本のデスメタルはJPDMと呼ばれて、世界的に見てもシーンの中心の一つになっていました。その時の事情を解説しています。またそれに至るまで、そしてそれ以降から今現在の日本のブルータルデスメタルシーンについて解説しています。


JPDMを牽引した伝説的バンドVomit Remnantsの坪井さんへのインタビュー記事という非常にレアなものが! しかもなんと坪井さんに対してインタビューしたのが、これまたDefiledの住田さんという奇跡の組み合わせです。伝説を残して解散してしまいましたが、当時の出来事や思い出、後身へのアドバイス等とても貴重な話が満載です。


以上、話題沸騰中の『ブルータルデスメタルガイドブック』の中身を紹介しました。この本ですが、一般書店やネット書店では10月10日頃までには販売開始されると思いますが、明日9月30日金曜日の阿佐ヶ谷ロフトで開催される『デスメタルインドネシアンナイト』で先行販売されます!


かなり早く手に入る上に、通常価格2484円のところを、2000円ちょうどで販売します。しかも著者の脇田さんがその場にいるので、サインも貰えます。


是非是非、明日の『デスメタルインドネシアンナイト』で手に入れて下さい。




2016年9月27日火曜日

9月30日阿佐ヶ谷ロフト『デスメタルインドネシアンナイト』物販一覧

いよいよ今週の金曜日(9月30日)に迫ってきた、『デスメタルインドネシアンナイト』ですが、『ブルータルデスメタルガイドブック』の発売も記念して、物販や配布物も充実しています。


阿佐ヶ谷ロフトの『デスメタルインドネシアンナイト』解説ページ


オンラインショップや一般店舗で売る予定が全く無い、限定販売品ばかりなので、是非イベントにいらして下さい。どれも数に限りがあります。



販売・配布品一覧。(なおこの中に一部非売品があります)


『ブルータルデスメタルガイドブック』の特製缶バッジ。イラストを描かれたのは、あの江川敏弘さん。『ブルータルデスメタルガイドブック』でもインタビューしてます。この缶バッジ自体はバンドのアパレルやグッズ製作で定評の高いウシロダ工房です。






『ブルータルデスメタルガイドブック』特製Tシャツです。身内や関係者に既にあげる予定の数が結構になってしまい、販売できる分は少なくなってきています。LとXLがあります。



今回の目玉は『ブルータルデスメタルガイドブック』の白焼きでしょう。印刷する直前のフィルムでギリギリの直しの指摘が入っていたりと、普段全く目にするものではありません。完成した本と照らし合わせてどこが変わったのかが、バレてしまいますが。



この一部抜きも一般の方々には非常に珍しいものだと思いますが、製本する一段階前にチェックするものです。これと白焼きはクイズ大会の景品にする予定です。転売などはしないで頂けるとありがたいです。



入場者には1枚ずつタダで配布する予定のステッカー。『デスメタルアフリカ』のものはかなり残りが少なくなってきてます。



『デスメタルインドネシア』の缶バッジも販売します。



『デスメタルアフリカ』の缶バッジも販売します。こちらも残りがこの写真に映っているぐらいです。


という訳で、イベントの話の面白さもさることながら、このイベントでしか入手できないグッズが沢山ある訳です。


また『デスメタルインドネシア』の著者の小笠原さんが運営するAsian Rock Risingからも、特別限定価格で大量に出品するらしいです。普段、現物を手に取ってみることもないので非常に貴重な機会です。




そしてそして、『ブルータルデスメタルガイドブック』自体を先行販売する予定です。この本自体は明日、9月28日に届く予定なので、私もまだ見てません。一般市場に出回る十日も前に手に入る訳です。著者の脇田さんがそ場にいるので、サインもして貰えます。


この本の完成写真はまた後日紹介します。













2016年9月15日木曜日

『ブルータルデスメタルガイドブック』を阿佐ヶ谷ロフトの『デスメタルインドネシアンナイト』で先行販売します!


一昨日の告知以降、大変な反響を呼んでいる『ブルータルデスメタルガイドブック』ですが、9月30日に阿佐ヶ谷ロフトで開催される『デスメタルインドネシアンナイト』で先行販売します。


阿佐ヶ谷ロフトで『デスメタルインドネシアンナイト』を開催します!


この『ブルータルデスメタルガイドブック』は、早いところで10月7日頃、書店に並び始めると思うので、一週間ほど早く入手できます。


また早いだけでなく、通常定価2300円のところを2000円で売ります。是非、『デスメタルインドネシアンナイト』で一足早く手に入れて頂ければ幸いです。


そしてイベント会場には『ブルータルデスメタルガイドブック』の著者の脇田涼平さんがいらっしゃるので、直接サインも書いて貰えます。


なお今現在、白焼きという印刷一段階前の最終チェックをしているところ。Twitterにもアップしましたが、この様な感じです。


江川敏弘画伯のカバー。格好いいですね~。



詳細な目次。



NYDMのボス、Internal Bleedingのインタビュー。


ごく平均的なページですが、Malicious HateやSaprogenic、Visceral Throneなど、ブルータルデスメタルの中でもかなりマニアックなバンド達が。


さて実はお気づきの方も多いと思いますが、この『ブルータルデスメタルガイドブック』の著者、脇田涼平さんはRNR Toursを率いておられ、パンクハードコアのフィールドでも活躍されています。


そして阿佐ヶ谷ロフトのメインテーマである『デスメタルインドネシア』では、インドネシアのハードコアとパンクの名盤をレビューされているのです。インドネシアは世界二位のブルータルデスメタル大国でありながら、その本ではハードコアを担当され、その後に出た『ブルータルデスメタルガイドブック』のメイン著者というのは、凄い事ですね。


また『ブルータルデスメタルガイドブック』と『デスメタルインドネシア』両方でコラムやライブレポートで登場する、Defiledの住田雄介さんもイベントでご登壇されます。


また私ハマザキカクは両方の編集者で、両方ともに寄稿しています。なので『デスメタルインドネシア』のイベントでありながら、同時に、『ブルータルデスメタルガイドブック』の関係者も大勢参加するという事です。


なお当日は『デスメタルインドネシア』も2300円のところ、2000円で販売します。


インドネシアだけには特に興味なかったけど、ブルタールデスメタル自体に興味があるという方々も是非いらして頂ければ幸いです。






2016年9月13日火曜日

『ブルータルデスメタルガイドブック』を出版します!


『ブルータルデスメタルガイドブック』という本が出ます。著者はRNR Toursの脇田涼平さん。

「ブルータルデスメタル」は「デスメタル」というジャンルの中でも最も激しいと言われるサブジャンルです。

デスメタルでさえ、音楽全般の中では激しいジャンルな訳で、その中でも最も激しいという事は、事実上、「世界一激しい音楽」と言えると思います。そしてそれが副題です。

936枚のディスクレビュー・472バンド紹介!!
デスメタルの中で最も凶暴!!
変拍子・テンポチェンジ・ポリリズム駆使した難解なリズム!!
重低音から一回転して高周波数に達するヴォーカル!!
オリンピックやサーカス並のテクニック合戦!!
工事現場の様な高速ブラストビート!!

チラシにもある通り、究極の音楽として知られるブルータルデスメタル。その成り立ちから、重要バンドの経歴、900枚を超えるディスクガイドなどによって、多角的にこのジャンルを説明しています。936枚、472バンドというのは並大抵の数ではありません。


このジャンルはバンド数が無限にいるので、全てを網羅したとまでは言えませんが、Last.fm2桁、3桁レベルのバンドも相当収録しています。本書からランダムにピックアップしてみると、例えばBrutoreとかKrylithsic、DesvirginizagoreとかEndocranial、Ecchymosisなどは普通に余裕で載ってます。基本的なバンドはほぼ全て紹介した上で、時間とページが許す限り限界までマニアックに掘り下げました。


もちろんこのジャンルのコアとなる大御所バンドはバイオグラフィー付きで詳しく紹介しています。初心者の入門書としての役割も果たしています。

■ブルータルデスメタル生みの親Suffocation
■NYHD とのクロスオーバーを実現した番長格Internal Bleeding
■ハードコアとデスメタルの融合体Dying Fetus
■エジプト神話をコンセプトNile
■最高速度のブラストビートBrodequin
■スラミングデスメタルの生みの親Devourment
■現在の世界のブルータルデスメタルの基本フォーマットDisgorge
■テクニカルデスメタル総元締めDeeds of Flesh
■ケベックから黎明期ブルータルデスを築き上げたCryptopsy
■世界最高速度と言われるイタリアンブルータリティーPutridity
■親子ジャズミュージシャンDefeated Sanity
■ロシアの大地が生み出したAbominable Putridity


またチラシにもある通り、内外のブルータルデスメタル有名人も関わっています。特に日本を代表するデスメタルバンドのDefiledの住田さんが、ニュースクールの伝説Vomit Remnantsの坪井さんにインタビューしたというのは、大きなサプライズではないでしょうか。
■Devourment・Unique Leader・Brodequin・Internal Bleeding・Putrid Pile等世界的大御所 インタビュー
■Devourmentから BABYMETAL まで手がける日本を代表するイラストレーター江川敏弘インタビュー
■日本を代表するブルータルデスメタル・レーベルAmputated Vein Recordsインタビュー
■ JPDM の一時代を築き上げた Vomit Remnantsの坪井景介氏にDefildの住田雄介氏がインタビュー
■日本デスメタル界帝王Defiledの住田雄介氏によるアメリカ各地域のシーン解説
■『デスメタルアフリカ』のハマザキカク氏による世界各国・辺境のシーン解説
他にもこのジャンルに詳しい人なら分かると思いますが、DevourmentやUnique Leaderという重要バンドやレーベルのインタビューも載っています。

そしてカバーイラストをお描きになって頂いた江川敏弘さんのインタビューも載っています。後日発表しますが、ブルータルデスメタルというジャンルで世界的に第一人者と目されるイラストレーターに、まさにブルータルデスメタルの本のカバーを描いて貰った訳で、最高の出来上がりです。

また日本で最もブルータルデスメタルの音源を販売しており、実際に海外の有名なバンドも所属しているAmpuated Vein Recordsの杉本さんにもインタビューしています。

それ以外にも見所は多く、アメリカツアーに何度も遠征に行って、実際に現地に知り合いの多いDefiledの住田さんによる、アメリカの各シーンの分析レポートがあります。

また私ハマザキカクによる、各大陸のブルータルデスメタルシーンの詳細な分析や解説も掲載しています。

さてこの本の本編を書いて下さった脇田涼平さんは、パンクハードコア界ではRNR Toursの主催者として有名です。実は『デスメタルインドネシア』でもインドネシアのパンクハードコアのディスクガイドを書いて貰いました。「なんでそんな脇田さんがブルデス?」と思われる方もいるかもしれませんが、実は相当なブルータルデスメタルマニア。

別の顔では「BDM JAPAN TOUR BOOKINGS」もやっていました。このブログを見ても超マニアックなのが分かると思います。




そしてRNR Toursの本サイトで「2015年 "Brutal Death Metal/Death Metal/Goregrind" TOP 25」という記事に『デスメタルアフリカ』で紹介したVulvodyniaが紹介されていた事が切っ掛けで、この企画が始まりました。


1990年台後半など、ブルータルデスメタル黎明期の音源などについては、私が助言したり情報提供しました。脇田さんはデスコアやメタルコア、Djentなど最新のエキストリーム音楽にも詳しく、私自身は過去のブルータルデスメタルやブラックメタル、グラインドコアなどもそこそこ知っている訳で、お互いのあまり長けていない点も補い合った感じです。


また今までの『世界過激音楽』シリーズでは、アフリカやインドネシアなど、地域に焦点を絞ってやりましたが、今回の『ブルータルデスメタルガイドブック』は、そうした「辺境音楽を面白がる」とか「デスメタルをワールドミュージック的に楽しむ」という雰囲気やノリは一切ありません。奇をてらうことなく、ブルータルデスメタルに真っ正面から挑んでいます。「デスメタルが好き」「ブルータルデスメタルが好き」、そういった普通のデスメタル読者層の皆さんにも、純粋に楽しんで貰える音楽本となっているはずです。


さてこの本が出来上がるのは10月の頭で、書店やネット書店では10月10日頃だと思います。値段は2300円で302ページ。日本初どころか世界初の『ブルータルデスメタルガイドブック』、是非ご期待下さい。